2016年12月2日金曜日

ニホンミツバチのハチミツ大學堂にて販売中

 ニホンミツバチがあつめるハチミツは「和蜜」や「山蜜」と呼ばれ、果実のような香りと、深い味わいが特徴の最上級の蜜です。
 しかし日本在来の野生蜂であるニホンミツバチは、家畜として品種改良され養蜂技術が確立しているセイヨウミツバチに比べ飼育が難しく、1つの巣箱で集められる量も3分の1程度と限られています。
 実際、現在日本に流通しているハチミツは約9割が外国産で、残り1割の国産蜜のうち和蜜はさらにその約1%なのです。つまり和蜜は販売されているハチミツ全体のわずか0.1%にすぎず、そのため幻の蜜ともいわれています。



 2012年より北九州市立大学構内でニホンミツバチの養蜂をおこなっている「放課後みつばち倶楽部」の学生たちは、2016年9月に大分・宮崎・熊本・鹿児島の山間部をまわり伝統的なニホンミツバチ養蜂の調査をおこない、30名をこえる個人養蜂家からさまざまな在来知を学びました。
今年のハチミツは、その時に知り合ったベテランの養蜂家の方にお願いし特別に分けてもらったものです。九州の奥山でとれ、厳選された最高品質のハチミツばかりを集めています。



 大學堂で取り扱っているニホンミツバチの蜂蜜は、酵素活性を残し風味を保つために熱処理をしていない今秋にとれたばかりの生蜜です。すべて自然の花を蜜源として、まぜものや水飴による給餌などを一切おこなっておりません。また飼育に際して薬品を使用していない純度100%の天然蜜ですので、安心してお召し上がりください。



「ととろのわみつ」[養蜂家]多賀 英志
大分県佐伯市の宇目地区のトトロ森の近くで建設業を営んでおり、ニホンミツバチの養蜂歴は30年あまり。先代がおこなっていた養蜂を引き継ぎ、現在600箱の巣箱を大分県山中に設置している。黒く塗られた側面開きの板箱にはさまざまな独自の工夫が加えられている。


「高千穂のわみつ」[養蜂家]坂本 利春
宮崎県の高千穂を拠点に大分や熊本の山の中に巣箱をおく。巣箱の数は600以上でそのうち6割にハチが入っている。巣箱は樽型と30センチメートルの正方形のスギ板で作る単箱式。採蜜は気温が下がり蜜が濃厚になる11月におこない、蜜を絞らず自然のままの「垂れ蜜」方式で採蜜している。


「霧島のわみつ」[養蜂家]大田 勇
大田氏は親の代から椎茸等を栽培していたが、約30年前からニホンミツバチを飼うようになった。丸い樽型巣箱の方がミツバチも良く入るが、山へ運搬する利便さから角型巣箱を採用している。県をまたいで1000箱をこす巣箱を置いている。そんな養蜂を子どものころから見て育った24歳の孫が後継者を志している。