2月4日(立春、とっても寒かった!)、毎年恒例、菊陵中学校の職場体験学習が旦過市場でおこなわれた。
市場の各店舗に、1~2名ほどの中学生が入り、一緒に仕事をするのだ。市場の通りは、がんばる中学生たちによる呼び込みのかけ声であふれる。
菊陵中学校は、旦過市場からは歩いて20分ほどのところに位置する公立の中学校である。
旦過市場は地元の市場として、職場体験実習の受け入れを担っている。
われわれ大學堂も毎年数名の実習生を受け入れている。今年は、菊陵中学1年生のシオとモリのふたりが、一日大學堂店長として職場体験をおこなった。
アルパカ店長から味噌汁の作り方を教わるシオとモリ
最初は緊張していたシオとモリだが、味噌汁を作ったり、お米を炊いたり、と大學堂の通常業務をたどたどしくも真剣に取り組んだ。
一通り準備が終わったら、こたつで休憩。しかし、「早くお客さん来ないかな」と、待ちきれない様子のふたり。平日の大學堂は、お客さんはあんまりどしどし来ないけどな、まあ、のんびりしいていいけどな、と思っていたそのとき。
正午をまわって、6名の団体さんがやってきた。大學丼をめざしていらっしゃった旅の方たちだ。東京から来たという。「お、お客さんです!」とはりきるふたり。6名分の大學丼と味噌汁を出し終わると、ふたたび、「大學丼やりたいんですけど」の声。「お、お客さんです!」、今度は5名の団体のお客さんだった。
その後も、大學丼を求めるお客さんの来店が続き、大學堂はしばし大賑わいとなった。たくさん働きたいと思ったシオとモリが、お客さんの流れを呼んだのではないだろうかと思った。それを伝えると、「そんなあやしいテレパシーは出せませんよ!」とふたりは否定していた。ともかく平日にはない混雑ぶりだったが、シオとモリのあかるくてきぱきとした動きにたすけられ、お客さんたちに大學丼と味噌汁を提供することができた。
旦過市場を歩いて見つけたマイクロトマトを自慢するモリとシオ
お店が繁盛したおかげで、お昼ごはんが遅くなってしまったが、大学生店長は中学生が家から持ってきた創意工夫あふれるお弁当を分けてもらい、中学生は大学生が日頃食べているまかないご飯、大學丼を分けてもらい、みんなでお腹いっぱいごはんを食べて満足した。
15時に実習は終了した。「大學堂にもっといたい」といってくれたシオとモリ。大學丼だけではなく、安納芋の焼き芋、大學堂名物・合格芋も店頭販売した。
今回大學堂に配属されたふたりは、「まじめにあそぶ」、という大學堂の大学生店長を一日観察するという、変わり種の職場体験ができたのではないかと思う。また、気が向いたときに大學堂に寄ってほしい。店長はいつでもできるよ!