昨年の火災で、旦過市場の拠点を失った大學堂ですが、本体部分はリアカーとしてスルリと抜け出し、門司港あたりで新たに展開しつつあります。大學堂はこれから、5つの拠点の特性を活かして、活動していきます。
【5つの大學堂について】
2008年、北九州市小倉の旦過市場で起業した大學堂は、2022年秋の市場の火災により解体されてしまいました。北九州市立大学の自主ゼミである九州フィールドワーク研究会(野研)は14年にわたりこの大學堂を運営し、ここを拠点に「街の縁台」として数多くのイベントを開催してきました。たとえば市場の食材を楽しめる大學丼は、国内はもとより海外からのお客さんにも人気を博し、北九州市の有名な観光拠点として知られるようになりました。
野研では、こうした大學堂の歴史をこれからも継承し、さらに可能性を広げていくために、多くの人たちの支援を受け、新しい取り組みのための準備を進めてきました。そして、このたび2023年7月7日の大學堂15周年誕生祭を機に、正式に5つの拠点を設立することになりましたので、ここにご報告いたします。
大學堂・岩田講堂 北九州市門司区東本町2丁目6−24
大學堂・門司画廊(MoGA) 北九州市門司区谷町2丁目6−32
大學堂・京都御蔭寮 京都市左京区田中里ノ前町70
大學堂・遊学舎(どこでも大學堂)北九州市立大学北方キャンパス
大學堂・情報局(おうちで大學堂)www.daigakudo.net
【岩田講堂】指定文化財であり格式高い商家の趣を残す岩田講堂は、大學堂の奥座敷として、来賓の接待や講義・講演会などの会場となります。
【門司画廊】大正時代に建てられた洋館である門司画廊は、地域に開かれたギャラリーとして、音楽やダンスイベント、アート展示、各種ワークショップや講習会などに利用していきます。通称「MoGA」。
【京都御蔭寮】本州での活動拠点である京都御蔭寮は、資料館や人類学博物館、さらに野研メンバーの修行のための合宿所として活用します。
【遊学舎】機動力のあるリヤカー店舗「どこでも大學堂」として、北九州市立大学北方キャンパスを中心に、さまざまなイベントに出張し、「まなびや珈琲」などのショップを出店していきます。
【情報局】SNSやホームページなどを通じた大學堂の情報発信とともに、「どこでも大學堂」と連携し旦過市場の大學堂で培ってきた、オンラインショップ「おうちで大學堂」を運営します。
2023年7月7日 九州フィールドワーク研究会(野研)・大學堂運営委員会一同