宴の翌日のこと、、、
台所から顔を出すと、ちょうどそのときつかつかと店に入ってきた初老の紳士が「学生はいつ来るの?」と聞いた。
「私、学生ですが・・・」と答えた私に、彼は怪訝な表情を浮かべたので、「大学院の一年です。」と応じた。
するとすかさず「貴女、何歳?」と、これにはいささか度胆をぬかれた。
大學堂の意外性の一つとして、学生が運営しているということがある。だから店にやってきて、現役の学生とは年の離れた私を見ると「学生がいない」となってしまうのだろう。この日も東京、大阪、福岡市内と遠来の客が多く、足を止めて「ここ、ここ、テレビでやってた・・・」なんだかんだという通行人もたくさんいて、マスコミで広く紹介されていることを肌で知ると、冒頭のような場面になんとなく申し訳ない気持ちになったりする。
少し前は年配の女性が知り合いにみえる男性に「ここは大学生が相手してくれるところだって」と話すのが聞こえて、思わずうつむいたことがあった。
でも、私は学生です。